ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)の修理は修理専門店におまかせ|バッグ・財布の修理事例
ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)は、独特でオリジナリティ溢れる編み込みレザー「イントレチャート」で知られる高級ブランドです。洗練された職人技の結晶であり、長年愛用することで深まる風合いと味わいが魅力のレザーアイテムが数多くあります。しかし、愛用して使用を重ねるほどに生じてしまう経年変化や些細なダメージは、最初は気にならないものの、放置してしまうと大きなダメージに繋がってしまいます。バッグも財布も適切な修理によってのみ、その本来の美しさを取り戻すことができます。
このコラムでは、ボッテガ・ヴェネタの修理において、修理が必要なサインから、プロフェッショナルによる修復の実例まで、詳しくご紹介します。
あなたの大切なボッテガ製品を最高の状態で蘇らせるには、修理専門店で実際の修理事例を含めて、修理前と修理後がわかるBefore/Afterの写真もぜひ参考にしてください。愛用のバッグや財布を美しく蘇らせる、その修理の全貌をここで明らかにしていきます。
ボッテガ・ヴェネタのバッグや財布を修理するならどのタイミング?
ひとことで言うと、「ダメージが少しでも気になり始めたら」です。
一般的に、大きなダメージがある場合にはすぐの修理をおすすめしますが、ダメージが気になると言っても人それぞれ感じ方が異なります。ぱっと見は分からないような傷だとしても、使っている本人からすると大きな傷に感じたりとさまざまです。
そのため、どのタイミングでボッテガの修理をしたら良いのかと聞かれたら「気になったらすぐ」「迷ったらすぐ」がおすすめです。
ここでは早期発見のケースと、それを過ぎて劣化の程度がひどくなってからのケースと2つご紹介します。
早期発見・早期修理のタイミング
CASE01|小さな傷や擦れを発見したとき
小さな傷は放置すると大きく広がる可能性があります。小さな傷を見つけたタイミングで気になる場合はすぐに修理を検討しましょう。初期段階での修理は費用も少なく、バッグの寿命を延ばせます
CASE02|革の変色や色あせが始まったとき
使い続けていると、革の色味が変化していることに気がつくことがあります。そのタイミングで早期に修理を検討することもおすすめです。色落ちの初期段階で修理することで、より自然な修復が可能です。プロの色づくりによる色修正で、元の美しさを取り戻せます。
CASE03|縫製にゆるみや糸のほつれが出てきたとき
バッグや財布の縫製部分にゆるみや糸のほつれが出てきた場合も、すぐに修理すればダメージが広がる前に対処ができます。また、ボッテガの場合、代表的なデザインである「イントレチャート」の編み込み部分がゆるんできた場合にはすぐの対処がおすすめです。大規模な修理を防げます。
ダメージが進行している具体的な劣化サイン
傷や擦れ、色落ちなどダメージが浅いうちに早期発見できることが理想的ではありますが、そうもいかないこともあります。その際には、下記のような状態に気がついたタイミングで修理に出しましょう。
先延ばしせずに修理をおすすめするバッグの状態
・レザーに亀裂が入り始めている
・持ち手や角の部分に著しい擦れがある
・ファスナーの動きが悪くなっている
・金具に錆びや変色が見られる
・大きな裂け目や穴が開いてしまった
・編み込み部分に広範囲な剥がれが見られる
結論としては「今すぐ」が最高の修理タイミングでもあります。変化に気づいたら、すぐにプロに相談することをおすすめします。愛用のボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)を末長く使い続けたいのであれば、まずは相談してみてください。
ボッテガ・ヴェネタのよくあるバッグ修理依頼
ボッテガ・ヴェネタのよくあるバッグ修理について見ていきましょう。ここでは修理専門店REPAIR THING(リペアシング)が過去に修理を担当した実例をいくつかご紹介します。お持ちのバッグが同じような症状だとしたら、それは修理できれいに直る可能性が高いです。ぜひ参考にしてみてください。
編み込み部分のダメージ(革の剥がれ)
ボッテガ・ヴェネタといえば「イントレチャート」。レザーの特性上、最も繊細で修理が難しいのが編み込み部分の革の剥がれです。写真のようにフチ周りの革の剥がれが目立っています『全体的に色褪せてしまって、特に縁周りの革の剥がれがどうにかできないか』とご相談があり、修理のご依頼をいただきました。
縁(フチ)の革剥がれを1枚1枚丁寧に貼り直した上に、補色(ほしょく)をして色を塗っています。ボッテガのイントレチャートは剥げが生じている場合、網目に色が溜まらないように、丁寧に筆入れをすることできれいに仕上げることが可能です。
革が破れてしまったとしても、今回のようにしっかり革が残っている場合には、丁寧に貼り付けをしてから補色をする修理を行っています。また、状態や色味によっては、新しく革を当てて補強しながら修理することも可能です。
パイピング・角へのダメージ
バッグの角や縁取り(パイピング)部分は、もっとも破損しやすい箇所の一つです。放置しておくと、角から穴が空いてしまい、バッグの中に荷物を入れておくことが難しくなる場合もあります。角が擦れている場合には注意が必要です。こちらのイントレチャートのバッグは、『パイピングがスレて角が破れてしまったので、パイピングの革を交換して欲しい』とのご依頼をいただき、修理を行いました。
バッグの状態をよく見てみると、色がスレているだけでなく穴が空いてしまっていました。今回のような状態の場合、補色や部分的な革あてでも修理は可能です。しかし、元の革が柔らかい革なので、また別のところがスレて破れる恐れもあったため、今後のことも考えた上で「パイピング交換」となりました。
今後も長く使うことができるように、修理専門店のスタッフ・職人が最適な修理のご提案をいたします。修理については、情報収集をすることも大切ですが、プロの職人や修理専門店に確認を取るなどしてアドバイスをもらうのが確実です。気になることがあれば相談してみましょう。
持ち手・コバのダメージ
持ち手のダメージは、バッグが使用できるかどうかを大きく左右するものです。ダメージを負っている箇所やその程度はバッグの数だけ異なりますが、次に紹介するものは、持ち手の代表的な修理です。
【持ち手】コバ欠け・コバ溶け
持ち手の「コバ」部分は劣化していくとベタついたり、剥がれてしまったりする箇所でもあります。そのような状態の場合は、どうしても見た目も使用感も悪くなってしまいます。早めに修理をすることをおすすめしています。こちらのトートバッグも『持ち手がベタつくので、どうにかしたい』とご相談をいただき、修理となりました。
状態を確認すると、持ち手のコバが溶けている状態でベタついていました。この症状は「コバ溶け」と呼ばれており、コバのトラブルでよく目にするものでもあります。
コバは断面が見えないように塗料が塗られており、その塗料(コバ剤)には、革製品に柔軟性を与えながら乾燥を防ぐための「加脂剤」が入っています。この加脂剤が ”加水分解” を起こしてしまうことで劣化し、ベタつきが発生してしまうのです。”加水分解” とはその名の通り、水分が加わることによって分解反応が起こることです。これがベタつきの正体です。
コバ溶けしている部分の塗料を除去し、コバの塗り直しをしています。また残念ながらコバ溶けが起きてしまった場合、元のコバを完全に除去することは難しく、いずれ溶けや剥がれが再発する恐れがありますので要注意です。コバ溶けが起きてしまう前に、特に梅雨などの雨が多い時期には保管にも気をつけておくことがおすすめです。クローゼットなどに仕舞いっぱなしにするのではなく、バッグに風を通すためにもバッグを出して状態を確認する習慣をつけることも良いでしょう。
【持ち手】ちぎれ・破損
持ち手は、バッグで最も頻繁に使用され、劣化しやすい部分です。この写真のように完全に持ち手がちぎれてしまう場合もあるかもしれません。持ち手がちぎれてしまった場合も、新しい持ち手を作成し、取り付け交換する修理を行うことができます。また、その際に持ち手の長さの変更をすることも可能です。
今回、ご依頼をいただいたお客様からは『冬のアウターを着ても肩から掛けられる長さに変更をしたい』と希望されていました。そのお声に応えるためにもしっかりとカウンセリングさせていただき、素材や長さを含めて新しい持ち手を作成しています。
修理の際にそのようなカスタマイズをされる方もいらっしゃいます。使用用途に合わせたいなどのご希望がありましたら、修理依頼前の相談時にお知らせいただくとスムーズです。
全体的な色落ち、変色
長期間の使用や不適切な保管により、バッグ全体の色合いが変化することがあります。特に、太陽光を浴び続けてしまうことによって、色褪せや色焼けが起きてしまう場合もよくあります。こちらのバッグは色褪せてしまい、レトロな雰囲気になっています。もちろんこのままでも使用することはできますが、元々の色味に調整したい場合も修理が可能です。
その際には「補色(ほしょく)」を行い、全体を丁寧にフルカラーリングいたします。
全体的にお色味がはっきりするように補色を行いました。特にイントレチャートの編み込み部分は1枚1枚丁寧に異なる色を塗り直しています。傷や擦れようなダメージでなかったとしても、色味にこだわりがある方はぜひおまかせください。
ボッテガ・ヴェネタのよくある財布修理
ボッテガ・ヴェネタはお財布・ウォレットをお持ちの方も多くいらっしゃるかもしれません。ここからはボッテガの財布修理について見ていきましょう。「パーツが外れてしまった」「ファスナーが壊れそう」「財布全体が色褪せてしまった」など、修理をご依頼いただくお悩みはそれぞれです。
付属パーツのダメージ
財布の金具や装飾パーツも、経年変化で損傷することがあります。特に引き手部分については、日常的に最もよく触る箇所でもあり、劣化しやすい箇所です。もしも、引き手がちぎれそうになっていたら、新しくパーツを作成して取り替えることが可能です。
ただし、引き手にブランドのロゴが入っていないものでのお作り替えとなります。正規パーツでの修理をしたい場合は、正規販売店のリペアサービスに依頼をしましょう。
ファスナー・パイピング付近のダメージ
ファスナーやパイピング付近は、財布の開閉時に負荷がかかりやすい部位です。ファスナーが噛んでしまったり、ファスナーの布部分が破れてしまったりすることもあります。パイピング付近についても、破れてしまうと財布として使用が難しくなる重要な箇所です。ダメージに気がついたら使用するのを止めて、すぐに修理を依頼しましょう。
全体的な色落ち、変色
財布も、バッグと同様に色の変化に悩まされることがあるはずです。色味が擦れてしまったり、変色してしまうと見た目の価値が下がってしまいます。もちろん、使用しているからこそのダメージであり、愛着にも繋がりますが、程度がひどい場合にはこちらも「補色(ほしょく)」を行って、全体的もしくは部分的にカラーリングすることで、きれいな状態が戻ってきます。
擦れている状態を放置してしまうと、パイピングに問題が出てきたり、編み目が破れたりする原因になります。傷やスレが浅いうちにまずは相談をすることもおすすめです。色味がきれいに整うと、より愛着が増し、使い続けることが楽しくなるはずですよ。
ボッテガ修理を検討する時のチェックポイント
さて、ここまでは実際の修理事例をご紹介してきましたが、修理を依頼する前に確認しておくと良いチェックポイントを挙げていきます。この項目を見ながら、どこに依頼をするのか、何をどのくらいまでやってもらいたいのかを整理しておくと依頼もスムーズです。
1、ダメージの程度を正確に把握する
製品のダメージを客観的かつ正確に把握しておくことが修理の出発点でもあります。レザーの亀裂、色落ち、縫製のほつれなど、具体的な損傷箇所と範囲を詳細に確認しましょう。スマートフォンで高解像度の写真を撮影し、修理店に相談する際の参考資料にするのもよいでしょう。専門家の目で正確な診断を受けることで、最適な修理方法を見つけられます。
2、依頼先の確認:信頼できる専門工房かを確認
ボッテガ・ヴェネタは、イントレチャートの編み込み技法や特殊なレザー加工を熟知した職人による修理が必要となります。技術的に信頼できる専門工房(修理専門店)を選択することが重要です。修理専門店の実績、修理事例、口コミなどを事前に確認し、安心しておまかせできる業者を選びましょう。また、正規販売店で行っているリペアサービスと比較検討することもおすすめです。
3、修理見積もりを事前に相談
修理費用はダメージの程度によって大きく変わるため、【事前に見積もり】をお願いすることが大切です。多くの修理専門店では、写真や現物を持ち込むことで無料診断を提供しています。具体的な修理内容、工程、予想される費用について、できる限り詳細な説明を受けましょう。予算と修理の範囲について事前に明確にすることで、総合的に納得のいく選択ができます。
4、修理に使用する材料とプロセスの確認
修理に使用される材料の品質や、修理プロセスの詳細を事前に確認することは、満足のいく修理にするために重要なポイントです。ボッテガ・ヴェネタ独自の高品質レザーや、特殊な染色技術にも対応できる材料と技術を持つ修理専門店を選びましょう。修理工程、使用する接着剤、顔料、コンディショナーなどの詳細を確認し、ボッテガ製品の本来の質感と美しさを損なわない修理方法であることを確認することが大切です。
5、修理費用と新品購入費用を比較検討
修理費用と新品購入コストを比較検討してみましょう。高級レザー製品・ブランドバッグの修理は、時として新しく買い直すことに近い費用がかかることがあります。しかし、思い出の製品や希少なヴィンテージアイテムの場合、修理をして使い続けることは経済的かつ感情的に最良の選択となるはずです。修理による製品の状態や価値の回復、環境への配慮、愛着のあるアイテムを維持できる点などを総合的に判断しましょう。
あなたのボッテガ・ヴェネタ、修理で綺麗に直ります!
ボッテガ・ヴェネタの製品をこれからも末長く使い続ける場合には、「修理」はどこかのタイミングで発生する可能性があるプロセスです。なります。愛用をされている大切なボッテガを諦めないでください。修理専門店のプロによる適切な修理で、バッグや財布は再びきれいに生まれ変わることができます。
修理は単なる部分交換ではなく、大切な思い出と価値を守り、蘇らせることにも繋がります。どうぞご自宅に眠っているボッテガ・ヴェネタがありましたら、修理専門店にご相談くださいね。
店舗名:REPAIR THING
所在地:〒730-0017 広島県広島市中区鉄砲町8-15 キシモトビル401
電話番号:082-500-5160
営業時間:10:00 – 18:00(日・月曜休業)
https://www.repairthing.jp/
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