財布の角はどうしても使い続けることで角の部分が擦れたり、色が剥げたりしてボロボロになってしまうことがあります。あなたのお持ちの財布はどうでしょうか。ほとんどの方が同じ財布を毎日使用しているはずです。毎日使う財布は、バッグの中で他の持ち物と擦れ合ったり、出し入れの際に摩擦が生じたりと、常に磨耗のリスクにさらされています。

「財布の角の色が擦れて無くなっていた」
「角がボロボロになって、ほつれも出てきた」
「角が擦れて見た目が悪くなったので、財布を使いづらい…」

気がつくとこのような状況になる場合もよくあります。

角がボロボロになったからといって、大切な財布をすぐに買い替える必要はありません。このような状態になった場合には【修理】を行うことをおすすめします。適切な修理を施すことで、財布は見違えるように美しく生まれ変わります。

今回は修理専門店REPAIRTHING（リペアシング）に寄せられる財布のコバ（縁の部分）のトラブルと、その修理方法について詳しくご紹介します。

【財布によくある修理依頼】それは「コバ」のトラブルです

財布の「コバ」はどの部分？

まず、「コバ」とは何かをご説明しましょう。コバとは、革製品の断面や縁の部分を指します。財布で言えば、コバとは【開閉部分の縁周り】や【角の部分】にあたります。このコバには通常、保護と美観のために特殊なコバ塗料（エッジコート）が塗られています。この処理によって、革の断面が保護され、美しい仕上がりになるのです。

高価なブランド財布では、このコバ処理が非常に丁寧に施されており、製品の質感を高める重要な要素となっています。ルイ・ヴィトンやエルメスなどのブランド財布は、コバ処理の美しさも評価の対象となるほどです。

コバが剥がれるといっきにボロボロになります

コバは財布の中でも特に摩擦を受けやすい部分です。使用するうちにコバ塗料が剥がれ始めると、そこから急速に劣化が進行します。塗料が剥がれると革の断面が露出し、そこから水分や汚れが入り込み、革の内部まで傷んでいくからです。

特に財布の角は、バッグから出し入れする際に擦れやすく、最もダメージを受けやすい部分です。最初は小さな色剥げでも、放置するとどんどん広がり、最終的には革が剥がれたり、形状が崩れたりすることもあります。

コバのトラブルは見た目の問題だけでなく、製品自体の寿命にも関わる重要な問題なのです。

実は財布の中でもよく修理の依頼をいただく箇所は「コバ」であったり、そのコバ部分の擦れや色落ちであったりします。特にその角は突出している箇所でもあるため、擦れたり剥げたりしやすく、その上ダメージが目立ちやすい箇所でもあるため、きれいにお使いになりたいお客様からご依頼をいただいています。財布がボロボロであれば少し気持ちが落ちるでしょうし、もしかしたら金運が気になる方もいらっしゃるかもしれません。

適切な修理を早めに施すことができたらならば、お手持ちの財布も再びきれいな状態でお使いいただけるはずです。ここからは財布のコバ（角部分）を修理する際の４つの修理方法について見ていきましょう。

財布の角がボロボロになった時の修理方法４選

財布の角がボロボロになった時、そのダメージには様々なタイプがあります。ダメージの種類によって最適な修理方法が異なりますので、それぞれの状況に合わせた修理方法をご紹介します。

角が擦れ、財布本体の革が色剥げした場合は【補色】

角の部分の革自体の色が擦れて剥げてしまった場合は、「補色（ほしょく）」と呼ばれる修理方法が適しています。これは、専用の革用顔料を使って剥げた部分に色を付け直す作業です。

補色の工程は非常に繊細で、元の色に正確に合わせる「色づくり」の技術が求められます。特にブランド財布の場合、オリジナルの色合いを再現することが重要です。リペアシングでは、長年の経験から培った色合わせのノウハウを活かし、元の色に近い色味を作り出し、ほぼ違和感のない状態に仕上げることが可能です。

「補色」の施術後は、保護剤を塗ることで色の定着を促し、再び色落ちしにくくなります。ただし、補色はあくまでも表面的な修復であるため、革自体が深く傷んでいる場合は次に紹介する方法との組み合わせが必要になることもあります。

角のフチ部分に塗られているコバ剤が擦れて欠けた/剥がれた場合は【コバ塗り直し】

コバに塗られているエッジコート（ニス）が剥がれた場合は、「コバ塗り直し」の修理が適しています。これは古いニスを除去し、新たにコバ剤を塗り直す作業です。

この修理は以下の手順で行われ、元々あったコバ剤を取り除くことから始まります。

《コバ塗り直しの手順》

　①古いコバ剤を丁寧に除去
　②コバの表面を整える
　③下地処理を行う
　④新しいコバ剤を数回に分けて丁寧に塗布
　⑤完全に乾燥させ、仕上げ磨きを行う

コバ剤には様々な色があり、財布の色や素材に合わせて最適なものを選択します。このコバ剤の選択にはプロの経験と技術が必要です。ブランド財布の場合、ブランドごとに独自のコバ処理があるため、それに近づけるためにはコバ処理への知識はもちろん、熟練した技術が求められます。修理専門店リペアシングでは、様々なブランド財布の修理実績があり、それぞれのブランドの特徴を理解した上での修理が可能です。

ステッチが擦れてほつれた場合は【縫い直し】

財布の角の部分は、革の継ぎ目をステッチ（縫い目）で補強していることが多くあります。使用していると、このステッチが擦れてほつれてくることがあります。

ステッチがほつれた場合は、「縫い直し」の修理が必要です。

《縫い直しの手順》

　①ほつれたステッチを丁寧に取り除く
　②同じ色・太さの糸を用意する
　③元の針穴を利用して再度縫い直す
　④縫い目の始点と終点をしっかりと固定する

この縫い直しの修理は高度な技術を必要とします。なぜなら一度解体をしてから、再び縫い直しを行う必要があるからです。特にブランド財布の場合、オリジナルのステッチの間隔や張り具合を再現することも必要となってきます。自力でなんとかしようとしても、応急処置で上から追加で縫うことはできても、きれいな縫い直しにはならないはずです。お気に入りのお財布、ブランド財布はプロの職人に依頼することをおすすめします。

フチに縫い付けられている革が擦れて欠けた場合は「テーピング一部作製・全体作製】

財布の中には、フチに別の革を巻き付けて補強しているデザインのものがあります。この箇所を「テーピング」と呼んでいます。その部分が擦れて欠けた場合は、「テーピング作製」による修理が必要です。

テーピング修理には「一部作製」と「全体作製」の2種類があります：

一部作製：ダメージを受けた部分のみを取り替える方法。コストを抑えられますが、新しい部分と古い部分の色の違いが出ることがあります。

全体作製：テーピング全体を新しく作り替える方法。見た目の統一感は出ますが、一部作製よりもコストは高くなります。

この修理は財布の部分的な作り直しとなるため、より高度な技術と専門的な道具が必要となります。リペアシングでは、オリジナルの形状や製法をできるだけ忠実に再現することにこだわり、修理を行っています。ただし、ダメージの状態によっては再現が難しい場合もありますので、ダメージが浅いうちに相談いただくことをおすすめします。

【修理方法別】実際の修理事例｜財布の角スレ・コバ補修

１）補色

２）コバの塗り直し

３）縫い直し

４）テーピング一部作製/全体作製

財布の角スレ・色落ちの修理はリペアシングがおすすめな理由３つ

財布の修理を依頼する際、どこに依頼すればよいのか迷う方も多いでしょう。ここでは、財布の角スレや色落ちの修理において修理専門店リペアシング（https://www.repairthing.jp）がおすすめである理由を3つご紹介します。

その１　財布のコバ修理に必要な「補色」の技術に定評あり

リペアシングでは、革製品の修理において重要な「補色（ほしょく）」の技術に定評があります。色の配合が鍵を握る「色づくり」から塗布の仕方まで、細部にこだわった補色技術により、元の色にできるだけ近づける修理が可能です。

特に高級ブランド財布の色合わせは難しいとされていますが、リペアシングではその難易度の高い修理にも対応しています。実際にお客様の中には『一度修理に出したけれど、納得できなくて…』と言われてご依頼いただくケースもあり、そういったお客様にも満足いただける仕上がりを目指しています。

また、リペアシングの補色技術として自信を持ってお伝えできることは「非常に精緻で自然な仕上がり」です。リペアシングでは手作業による繊細な補色を行い、より自然な仕上がりを実現しています。機械的な塗装になりがちなところを、違和感のない自然な見た目で、お客様のところへ財布やバッグをお届けすることができるのも強みの１つです。

弊社ホームページには多数の修理実例が写真付きで掲載してあり、補色前と補色後の違いを明確に確認することができますので一度チェックしてみてください。

その２　数多くのブランド財布の修理実績あり

リペアシングでは、ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル、グッチなど数多くの高級ブランド財布の修理実績があります。ブランドごとに異なる素材や製法、コバの処理方法などを熟知しており、それぞれのブランドの特性に合わせた最適な修理を提供しています。

ブランド財布は、修理後も価値を保てるかどうかも重要なポイントの１つです。ブランドの価値を損なわないよう、オリジナルの質感や風合いを最大限に尊重した修理を心がけています。長年の経験から得たノウハウを活かし、一定以上の品質を維持した修理を提供いたします。

その３　LINEから写真で簡単にお問い合わせできる

リペアシングでは、お電話やフォームでのお問い合わせだけでなく、【LINE】を使ったお問い合わせも受け付けています。修理が必要な財布の写真をLINEで送っていただくと、修理についての細かなやり取りをそのまま行うことができます。

このLINE問い合わせの場合、店舗に直接持ち込む手間が省け、まずは気軽に相談することが可能です。また、写真を通じて修理箇所を具体的に確認・共有ができるため、お互いに状況が分かりやすく、従来よりも修理を依頼しやすくなっています。

実際に修理のご依頼となりましたら、財布やバッグを郵送でお送りいただく形となりますが、それまでの対応が全てオンラインで完結することにより、遠方で持ち込みをいただけないお客様からも好評をいただいております。

リペアシングは広島県・東京都に拠点がありますが、実際には全国各地のお客様と日々やり取りをさせていただき、修理の依頼を受け付けております。ぜひまずはLINEよりお問い合わせくださいね。

《LINE問い合わせ》

【まとめ】財布の角が気になり始めたら…迷わず修理しましょう！

財布の角のスレや色剥げについては、使用していれば必ず起こってくるトラブルの１つです。特に高級なブランド財布ほどこのようなダメージがある場合、心理的にもダメージが目立ちやすく感じたり、負担になることもあるでしょう。

しかし、コラムでお伝えした通り、お財布の角がボロボロになったからといって、すぐに買い替える必要はありません。今回ご紹介したように、【財布の修理】を検討することをおすすめします。「補色」「ニス塗り直し」「縫い直し」「テーピング作製」などの修理方法によって、財布は美しく生まれ変わることができるのです。

その他でいうと「修理のタイミング」が重要です。角の色剥げに気が付いたら、早めに修理に出すことをおすすめします。ダメージが初期段階での修理であれば、比較的簡単な処置で済むことが多く、費用も抑えられます。反対に放置してダメージが広がると、より複雑な修理が必要となるため、費用も高くなる傾向があります。弊社、修理専門店REPAIR THING（リペアシング）では、豊富な経験と高い技術力を活かして、あなたの大切な財布を再び美しく修復いたします。特に色味についてこだわりがある方、補色をご希望の方はぜひ一度ご相談ください。また、今までに数多くの財布を修理してきた実績もあります。ホームページ内にも記載している実績事例の修理前と修理後の違いに、きっと驚かれることでしょう。

愛着のある財布を長く使い続けるためには、適切なケアと修理が欠かせません。角が気になり始めたら、お早めに修理の検討をしてみてくださいね。あなたのお気に入りの財布やバッグなどの革製品を、これからも長く愛用し続けるためのパートナーとして、リペアシングの職人技が貢献できることを願っています。