ブランドバッグは修理で驚くほど蘇る。その全容を徹底解説
ブランドバッグの修理は正規販売店の修理サービスに出すものだと思っていませんか?
このコラムでは、【修理専門店の修理の全容】と【正規販売店の修理サービスと修理専門店の違い】やメリット・デメリットについてお伝えします。
このコラムを読むと、あなたが正規販売店の修理サービスか修理専門店、どちらに修理をお願いするかを検討する判断材料になります。
ブランドバッグの修理をしてみたいけど、『そもそも、修理ってどこに出すの?』『高そうだし怖いな・・・』と思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
親切、丁寧な『おもてなし』
今までブランドバッグの修理依頼をしたことがない方は、とても不安だと思います。
愛着を持っているバッグが修理できるのか、修理できてもあなたが思う通りに戻ってくるのか、こんな不安もあるのではないでしょうか。
修理をお願いする時に『専門的な用語で話をされたら、どうしよう・・・』と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、こんな心配も不要です。
正規販売店の修理サービスはそのブランドに精通した担当が対応してくれます。
一方、修理専門店は『おもてなし』の心で親切、丁寧に相談をきいてくれます。専門的な知識がない方でも、相談しやすい雰囲気でカウンセリングしてくれるはずです。
相談は基本的に無料です。まずは相談してみましょう。
最近は電話やメールだけでなく、LINEで写真を送りながら相談できるところも増えています。
正規販売店の修理サービスと修理専門店の違い
また、保証内であれば、無償で修理してもらえる可能性もあります。正規販売店の修理サービスでは、正規パーツを使って、修理してもらうことができます。
しかし、修理期間は専用のパーツを取り寄せたり、現地の職人に修理を依頼したりなど、修理専門店よりも時間が掛かる可能性が高いです。正規販売店の修理サービスは、修理内容によって定額の修理となる場合が多いです。料金も修理専門店よりも高い傾向にあります。
そして、最大の注意点は正規販売店の修理サービスでは、バッグに他での修復歴などがある場合は、修理を受け付けてもらえません。そのため、正規販売店の修理サービスを依頼する際には購入時より気をつけておく必要があります。
一方、修理専門店は正規販売店の修理サービスとは異なるメリット・デメリットがあります。
修理専門店のメリット・デメリット
修理専門店に修理を頼む際のメリット・デメリットをご紹介します。
修理専門店のメリット5つ
・基本的に全てのブランドに対応している。
・購入ルートに関わらず、修理が可能
・購入時の保証書は不要
・修理費用は正規店の半額程度
・ご相談から見積り、商品の引き渡しまでの期間は比較的短い
修理専門店のデメリット2つ
・ブランドロゴ入りのパーツなど正規パーツは用意がない
・一度でも、修理専門店で修理すると、ブランド品として価値がつかない
このように修理専門店だからこそ、購入ルートに関わらず修理が可能であり、修理費用を正規販売店の修理サービスよりも抑えることが可能です。ただし、どうしても正規パーツがよい、正規販売店の修理サービスを利用したいとお考えの方は注意が必要です。
ではその修理専門店ではどのように修理をおこなってくれるのか、その全容をお見せします。
『感動の仕上がり』にするためのヒアリング
正規販売店の修理サービスと修理専門店、どちらにお願いをするにしても最初に行われるのが【ヒアリング】です。ヒアリングではバッグの状態などを伝え、それが直せるかどうかを確認する工程です。ヒアリングの内容に基づいて、適正な価格の提示があります。
修理専門店は、バッグの状態をしっかりとヒアリングしてくれます。
ヒアリングの際に、修理の内容や金額、どれくらいの期間で修理ができるかについて伝えておくことが大事です。気になっていることは遠慮なく、要望を伝えましょう。
あなたが了承すると、修理に入っていきます。
検品&修理工程の作成
修理専門店に修理のお願いすると、検品作業の開始です。検品作業の結果を基に最適な修理工程が組まれます。その際に、バッグの状態を把握し、どんな修理が必要かを明確にします。
修理の工程は主に下記7つです。
1,色の補正、染め直し
2,キズの補修
3,メッキ磨き
4,補強
5,パーツ作成
6,クリーニング
7,仕上げ
修理専門店では、各工程のスペシャリストが修理をおこないます。
職人による丁寧な作業
修理専門店の職人はひとつのブランドだけでなく、たくさんのブランド品を自らの目で見てきています。
そのため、あなた自身も気付かない小さなキズや傷みも見つけることができます。同じブランドの同じバッグでも、使用頻度や保管状況によって退色の仕方も様々です。また、バッグはブランドによって、使用されている革や糸も異なってきます。
そのため、職人は繊細な感覚で丁寧な作業をおこない、状況に応じて、臨機応変に修理していきます。
各工程のスペシャリストによる作業
ブランドバッグの修理は繊細な作業が必要です。手先の器用な職人が工房で丁寧に作業します。各工程のスペシャリストがバッグの状況を見極め、適切な方法で修理をおこない、あなたのバッグを理想の状態に蘇らせてくれます。
ここからは、各工程の内容を説明していきます。
美しく仕上げる色の補正、染め直し
色の補正前のクレンジングは、色の補正をする際に重要な作業となります。
補正前のクレンジングで汚れをしっかりと落としていないと、色の補正に影響が出ます。そのため、ブラシやクロスを使用し丁寧に全体の汚れを落としていきます。
同じブランドの同じバッグでも使用頻度や保管状況で退色の仕方も変わってきます。それぞれのバッグに合わせて調色し、色の補正を行います。
バッグの本体の色と補色する色の違和感がないかを確認しながら、少しずつ色をのせていきます。
バッグの染め直しは、色落ちした箇所をきれいに復元する『部分染め』から、『全体の染め直し』まで染め直しの範囲によって変わります。革本来の風合いとバッグのブランドイメージを大切に守りながら、美しく仕上げていき、バッグの状態に応じて、適切な処置をしていきます。
色焼けして、まだらな模様になってしまっても、フルカラーで元の艶のある色を取り戻せます。格子状の縫い目のあるバッグでも、縫い目が埋まらぬように、ひとつ、ひとつ丁寧に筆塗りします。
症状に合わせたしみ、キズ補修
しみ、擦れ、摩耗によるキズ、経年劣化によるひび割れなど、それぞれの症状に合わせて対応可能です。
内側についてしまったしみによる汚れも、補修することで綺麗にすることができます。外から見えないところも、しみを落とすとまた気持ちよく使用できるようになります。
ただし、しみによる汚れ(しみ・汚れ)は、時間が経てば経つほど変色したり、落としにくくなる傾向があるので要注意です。
また、キズが点在していても修復可能です。フルカラーで綺麗に蘇ります。さまざまな修理方法から、あなたのバッグに合った修理方法でキズを修復していきます。
輝きを取り戻すメッキ磨き
しみやキズがなくても、バッグのメッキがはげてくると、それだけでも古びた感じになってしまいます。そのようなバッグの見た目を左右する金具の色落ちも修理が可能です。
金属がぶつかり合うバッグの留め金具部分やファスナー、ブランドロゴが刻印された金具なども綺麗になります。傷つき剥がれたメッキや、経年劣化によるくもりも、再び輝きを取り戻すことができるでしょう。レザーの修理だけではなく金具も磨くだけでも、再び高級感を取り戻せます。
金具が色褪せてしまっても大丈夫です。金具もここまで蘇ります。
手になじむ心地よさを再生する補強
持ち手の一部がちぎれそう、切れそうといった最小限のダメージで済んでいる場合は『補強』で強度を高める修理がおすすめです。修理専門店では、持ち手の擦れ、補色、コバ補修も対応可能です。
コバ補修
革の断面のコーティング部分の補修をコバ補修といいます。
コバ部分は見落としがちですが、はげたり割れていたりすると、そこから革や内芯にダメージを与えてしまいます。弱くなっている部分の強度と見た目を復元するためにも、しっかりと補強することがおすすめです。
芯材の入れ替え
持ち手の中に入っている芯材が折れてしまったり、革が伸びてズレてしまっても芯を入れ替えるだけで、またしっかりお使いいただけます。
中の芯を入れ替えるだけなので、外側の見た目も変わることなく修理可能です。
革の破れ、擦り切れてしまった持ち手(ハンドル)、パイピングの飛び出し、四隅のほつれや破れなど、傷んでしまった部分を元に戻すだけでなく、補強で手になじむ心地よさまで再生できます。
あらゆる素材に対応するパーツ作成
修理専門店では、持ち手や装飾パーツ、ファスナー交換、マチ、胴の交換など、あらゆる素材の作成が可能です。
持ち手は、バッグを使用するたびに手で触れるパーツです。手の脂が染み込んで黒ずんだり、色擦れを起こしたり、革の状態が変化してひび割れたりします。持ち手は一度ダメになってしまうと、元に戻すことが困難です。そのため、『持ち手だけ修理すれば使えるのに・・・』という場合には一からパーツ作成で取り替えることがおすすめです。
その他に、バッグのファスナーやファスナーを開閉する際に動くパーツ(スライダー)、革の引手などのパーツも作成可能です。
ファスナーの引手部分は、開閉時に力がかかるので、ダメージを受けやすいパーツです。そのため、ボロボロに劣化したり、ちぎれたりしてしまったりすることもよくあります。
引手がちぎれたり、劣化してしまった場合は、パーツ作成をして取り替えると使いやすくなり、見た目も良くなります。
ここまで紹介したのは持ち手やファスナーなどのパーツですが、修理専門店ではバッグについている「革のパーツ」を作成することも可能です。バッグの素材に似ている素材を見つけて、作成してもらえます。
革のパーツ自体に色擦れやひび割れ、ちぎれ等がある場合は、丸ごと作成を依頼することがおすすめです。見た目はもちろん、肌ざわり等も良くなり、より愛着が湧いてくるでしょう。
内装交換
内装がボロボロになってしまっても交換が可能です。
合皮は劣化しやすい素材のため、長くお使いいただくためにシャンタン生地での作成ができます。合皮も湿気や乾燥に注意して保管できれば、比較的長く使用できます。
しかし、久しぶりにバッグを開いたら、中が大変なことになっている場合もあります。バッグの内装交換することで、管理がしやすくなりより長く使用できるようになります。
仕上げクリーニング
バッグの修理の最終工程は仕上げクリーニングです。
あなたの大切なバッグが復元し、感動の仕上がりになるための仕上げです。色が落ちたり褪せたりしないように、色どめします。バッグの状態をしっかりと見極め、保湿や適切な仕上げクリーニングがおこなわれます。
全てのチェックに合格した商品を納品
修理が必要な全ての工程を終えた上で、幾度にも渡るチェックがおこなわれます。そのチェック全てに合格したバッグがあなたの手元に戻ってきます。感動の仕上がりを体感いただけます。
リペア完了後の注意点
修理専門店では、リペア完了後の開封・確認のお願いがあるのが一般的です。確認の期限が決まっているところも多く、日数などは修理専門店毎に変わってくるので、ホームページ等で確認するようにしましょう。
修理をお願いしたお品物に不具合があった場合は、すぐに修理専門店に連絡をしましょう。不具合について、無償での再修理や再加工を対応してもらえる期間も修理専門店によって違いがあるので、注意が必要です。必ず確認しましょう。
『まずはご相談から』
バッグのことで少しでも気になることがあれば、まずは気軽に相談してみましょう。
専門的な知識がなくても、親身に対応してもらえるでしょう。特に修理専門店は、基本的に相談無料のお店がほとんどです。電話が苦手な方は、メールやLINEで問い合わせができる修理専門店もあるので、まずは相談してみましょう。
まとめ
ブランドバッグの修理は『正規販売店の修理サービス』か『修理専門店』に依頼できます。
正規販売店の修理サービスは、純正のパーツを使用して修理してもらえます。しかし、バッグの年代や状態によっては修理不可になるケースもあります。修理専門店は、正規ブランドの純正パーツは使用できませんが、正規販売店の修理サービスで断られた商品も修理できる可能性があります。
また、修理専門店は正規販売店の修理サービスに比べ、価格や納期も抑えられる可能性が高いです。
修理専門店では、主に7つの工程で修理がおこなわれます。
染め直し、キズの補修、メッキ磨き、補強、パーツ作成、クリーニング、仕上げ、各工程のスペシャリストがあなたのバッグを驚くほど蘇らせてくれます。
修理専門店を選ぶ際のポイントは、あなたが持っているバッグと同じ症状の修理実績があるかを見ると参考になります。最近では、ホームページ以外にもInstagram等で修理実績を掲示している修理専門店も増えています。ぜひ参考にしてみましょう。
ブランドバッグの修理をどこに出したらいいか迷われたら、まずは無料で相談できる修理専門店に問い合わせしてみてはいかがでしょうか?
店舗名:REPAIR THING
所在地:〒730-0017 広島県広島市中区鉄砲町8-15 キシモトビル401
電話番号:082-500-5160
営業時間:10:00 – 18:00(日・月曜休業)
https://www.repairthing.jp/
店頭への直接持ち込み、郵送での修理受付が可能です。
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