バッグの内側をきれいにしたい方へ|張替え・内装交換の修理事例と基本料金

あなたのかばんの内側、きれいですか?
毎日使うお気に入りのバッグ。外側は大切にお手入れしていても、内側はついつい後回しになってしまいがちではないでしょうか。長年の使用で汚れが付着したり、生地が擦り切れたり、付属のポケットが破れたりすることは珍しくありません。中には内側の生地がボロボロになってしまっているけれど使用できないことはないので、そのまま使っている…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、そのまま使用することもできますが、バッグの内側に問題が起きていれば、使い心地は大きく低下してしまいます。大切な持ち物を入れるのに躊躇したり、バッグ自体への愛着が薄れてしまったりすることもあります。せっかく購入したバッグを使わなくなるのは勿体無いですよね。
バッグの内側が汚れたり、破れたりしても修理できます

バッグの内側の状態が気になる方に朗報です。実は、プロのリペアサービスで修理を依頼することで、バッグの内側を美しく生まれ変わらせることができます。
その方法は一般的には、バッグの「内側張替え」や「内装交換」という修理になります。
バッグの内側はきれいにすることができるので、これからも使い続けたいものはぜひ一度修理を検討してみてください。特に高価なブランドバッグであれば、使用し続けたいという方も多くいらっしゃると思います。
このコラムではバッグの内装交換(内側張替え)の修理について、修理専門店REPAIR THING(リペアシング)の実際に修理事例を踏まえながら詳しく解説していきます。
バッグの内側をきれいにしたい方は参考にしてみてくださいね。
バッグの内側のダメージはどのようなものがある?



バッグの内側の主なダメージとしては、以下のようなケースがよく見られます。
①長年の使用による全体的な汚れやシミ
②内張りの生地の剥がれや破れ
③ポケットの破損や縫い目のほつれ
④裏地の粘着化(ベタベタする状態)
⑤内側の革パーツの劣化
これらの問題は、適切な修理技術と素材を用いることで、ほとんどの場合解決が可能です。
また、①のシミや汚れについてはクリーニングを行うことできれいになる可能性があります。しかし、汚れの程度が酷ければクリーニングでは対応することができず、内装交換(内側張替え)を行う場合もありますので、できるだけダメージが少ない状態で修理を依頼することが大切です。
修理専門店リペアシングの内装交換(内側張替え)は2パターン

バッグの内装は大きく2つに分けられます。
・落とし込みタイプ
・張り込みタイプ
内袋がどちらのタイプかによって修理方法や内装交換にかかる時間が異なります。
落とし込みタイプの内装交換
落とし込みタイプは、「袋タイプ」とも言われ、内側の生地が袋状に落とし込まれ、入口周りで縫い込まれているものです。内側にあたる裏地が袋状になっており、引っ張り出せるタイプでもあるため、バッグの縫製を解かずに劣化した裏地を取り出し、交換します。
落とし込みタイプの場合、構造的に大掛かりな解体作業を必要とはしないため、比較的安価に内側の生地を張り替えることができます。
【特徴】落とし込みタイプの内装交換
・バッグの外観に一切影響を与えない(解体しないため)
・元の内装を活かしながら補強できる
・比較的リーズナブルな価格で対応可能
・作業時間が比較的短く済む
張り込みタイプの内装交換
張り込みタイプは、内装にあたる裏地がバッグの外周に縫い込まれており、生地を引っ張り出すことができないものです。この場合、バッグを一度解体し、内側から丁寧に新しい裏地を張り込んでいく必要があります。
【特徴】張り込みタイプの内装交換
・より完璧な仕上がりが期待できる
・劣化した部分を完全に除去できる
・ポケットなども新規作製可能
・より高度な技術と時間を要する
高級ブランドバッグはこちらの張り込みタイプが多いですが、修理したいバッグの構造を見て、実際にどちらの方法で内装交換(内側張替え)を行うかを決定します。
リペアシングの内装交換(内側張替え)の基本料金
基本料金はタイプによって異なります
修理専門店リペアシングが行う内装交換(内側張替え)では、バッグの裏地がどちらのタイプで作られているかによって費用が異なります。
・落とし込みタイプ…44,000円〜
・張り込みタイプ……55,000円〜
※上記は基本料金の目安であり、バッグの状態や修理内容によって変動する場合があります。
パッチポケット、ファスナーポケットも対応可能です
バッグによっては内側にポケットが付いているものも多いのではないでしょうか。その場合はポケットの修理も可能です。
・パッチポケット………+3,300円
・ファスナーポケット…+5,500円
内装交換(内側張替え)におすすめな「シャンタン生地」

バッグの内装交換(内側張替え)では、元々使用されていた革と同じものを使用して修理を行うことも可能ですが、ブランドバッグの場合でも内側は合成皮革(合皮)で作られているものが多くあり、同じように合皮で内側を張り替えたとしても、数年後にはまた劣化してしまいます。
そのため、修理専門店リペアシングでは耐久性の高い「シャンタン生地」での交換をおすすめしています。
シャンタン生地とは
シャンタン生地は、強度がある丈夫な生地です。また、見た目も光沢があるため、ドレスやフォーマルウェア、インテリアファブリックなどに使用される高級素材の1つでもあります。
耐久性があり、シワになりにくいという特徴から、特にイブニングドレスやブライダル用途で重宝されています。
この生地を使用することで劣化を防ぎ、長く美しくバッグの内装を保つことができます。
(補足)シャンタン生地は、表面に不規則な凹凸感のある絹織物で、生糸の中で節の多い玉糸を横糸(緯糸)に使用することで、独特のシボ(凸凹した織り模様)が特徴とされています。シャンタンという名称は、中国山東省の方言「山東絹」に由来するとされています。






このようにバッグの高級感や美しさを失わない生地選びについても、修理専門店だからこそ可能です。ただし、生地にロゴが印字されているものなどを再現することはできないため、完璧を求められる場合にはバッグを購入された正規販売店に修理の依頼をされる方が良いでしょう。
【修理事例】内装交換(内側張替え)の実際と料金
それではここからは私たち修理専門店REPAIR THING(リペアシング)が実際に修理を行ってきた【修理事例】をご紹介します。
事例1:ロエベ(LOEWE)のバッグ内装交換

ブランド | ロエベ(LOEWE) |
症状 | 内側のベタつき、生地の剥離 |
修理内容 | 内装交換(ファスナーポケットあり) |
料金 | 49,500円(税込) |
納期 | 2か月 |

ロエベのバッグの内装交換でした。こちらのバッグは内装が合成皮革(合皮)であったため、合皮で再度修理するのではなく、丈夫な「シャンタン生地」で内側を張り替えています。シャンタン生地の光沢が美しい仕上がりになりました。
事例2:プラダ(PRADA)のハンドバッグ内装交換

ブランド | プラダ(PRADA) |
症状 | 内側のベタつき、生地の剥離 |
修理内容 | 内装交換(ファスナーポケットあり) |
料金 | 52,800円(税込) |
納期 | 2か月 |

『使おうと思って久しぶりに出したら、表は綺麗なのに中が大変なことになっていた』とご相談があり、状態を見ていると合皮が経年で「加水分解」をしてしまっていました。加水分解を起こしてしまうと、生地がボロボロになってしまいます。ボロボロになってしまった内装を解体し、パターンをとって同じような合皮ではなく「シャンタン生地」で新たに作り直しできれいになりました。
事例3:グッチ(GUCCI)のショルダーバッグ内装交換

ブランド | グッチ(GUCCI) |
症状 | 革のスレ、粉ふき |
修理内容 | 内装交換 |
料金 | 49,500円(税込) |
納期 | 2か月 |

このグッチのショルダーバッグは、内装が素材の劣化により、粉がふいていて傷んでいました。劣化が進行していたため、現状のままで補修ができないため、内装をシャンタン生地にて作りかえ、内装交換をしています。
事例4:プラダ(PRADA)のハンドバッグ内装交換

ブランド | プラダ(PRADA) |
症状 | 生地の剥離、ひび割れ、ボロボロ |
修理内容 | 内装交換(ファスナーポケットあり) |
料金 | 52,800円(税込) |
納期 | 2ヶ月 |

こちらのプラダのハンドバッグも内装の表面が合成皮革(合皮)の加水分解によりボロボロな状態でした。このまま使用することは難しいため、バッグの内側を解体し、内装を「シャンタン生地」で作り直しさせていただきました。シャンタン生地で内装が美しく生まれ変わっています。
事例5:ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のハンドバッグ内装交換

ブランド | ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON) |
症状 | 内側のベタつき、破れ |
修理内容 | 内装交換(ファスナーポケットあり) |
料金 | 52,800円(税込) |
納期 | 2か月 |

こちらのご依頼をくださいましたお客様は『久しぶりに出したらバッグの中がベタつき使えないので直して欲しい』とご連絡をいただきました。バッグも大切にしまっておけばきれいな状態を保ち続けることができるわけではありません。定期的にバッグの風通しをしたり、細かなメンテナンスを行ったりすることできれいに保てるわけです。こちらも今後長くお使いいただけるように「シャンタン生地」にて作り替えをさせていただきました。
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このように内側の状態がひどくても、内装交換ができればきれいな状態にすることができます。お手持ちのブランドバッグの内側が気になっていた方はこの機会にぜひ一度お問い合わせくださいね。
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【Q&A】バッグの内装交換についてよく聞かれる5つのこと

Q,バッグの内側がベタベタしています。これはきれいになるのでしょうか?
はい、状態にもよりますが修理によってきれいになります。ベタベタした状態は、裏地素材の経年劣化によって起こる「加水分解(かすいぶんかい)」という現象です。この場合、クリーニングだけでは改善が難しく、内装の交換をおすすめしています。新しい裏地に交換することで、快適な使用感を取り戻すことができますよ。
Q,バッグの内側が破れてしまったのですが、元通りに直りませんか?
破れの状態や場所にもよりますが、ほとんどの場合は修復可能です。小さな破れであれば補修で対応できますが、大きな破れや複数箇所に及ぶ場合は、内装交換をおすすめしています。
Q,今と異なる素材に交換することはできますか?
はい、可能です。特に、元々使われていた素材が合成皮革(合皮)であれば、同じ素材で張り替えたとしても経年劣化してしまいます。リペアシングでは、より耐久性の高い「シャンタン素材」をおすすめしております。ただし、バッグの構造や用途に適した素材をご提案いたしますので、まずはご相談ください。
Q,元々の内装と違う色に交換してもらうことはできますか?
リペアシングでは基本的には同じ色味での交換をおすすめしております。全く別の色の変更も技術的に可能ではありますが、おすすめはしておりません。というのも、ブランドバッグの世界観を壊してしまうからです。どうしてもご希望の場合には、ご希望に添えるかは分かりませんが、一度ご相談いただけたらと思います。
Q,内側に刻印されているブランドロゴも再現できますか?
ブランドロゴの完全な再現は著作権の関係で難しいです。ブランドロゴまで完璧に再現をお考えの方は購入した正規ブランド販売店のリペアサービスに修理のご依頼をされることがおすすめです。
バッグの内側がきれいになると、使い心地も愛着度も上がります

バッグの内側が破れたり、ボロボロになったりしても、修理ができます。内装交換は、見た目の美しさだけでなく、実用面でも大きなメリットがあります。新品同様の清潔な内側で、大切な持ち物を気持ちよく収納できるようになることも日々の使い心地の良さに繋がりますね。
「汚れたら買い換える」「破れたりボロボロになったら買い換える」ことも、もちろん手段としてありますが、お気に入りのバッグをメンテナンスしながら長く使い続けることは、サステナビリティの観点からもとても価値のあることです。適切なメンテナンスと修理で、愛着のあるバッグをより長く、より快適に使い続けることができます。内装の状態が気になる方は、まずは修理専門店リペアシングにご相談ください。バッグの状態や使用状況に応じて、最適な修理方法をご提案させていただきます。
あなたの大切なバッグを再びきれいにするお手伝いをさせていただけたら嬉しいです。
ぜひお気軽にご相談くださいね。
店舗名:ブランドバッグ修理 REPAIR THING
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