ボッテガヴェネタ(Bottega Veneta)の財布を修理したい人必見!修理専門店の事例をご紹介
皆さん、ボッテガ・ヴェネタ(Bottega Veneta)をご存知ですか?
ボッテガ・ヴェネタは、イタリアを代表する老舗ファッションブランドです。創業1966年と比較的新しいブランドですが、ナッパ革の手編み細工「イントレチャート」が世界中で高く評価されており、財布やバッグなどの革小物はボッテガを代表する製品として人気があります。型くずれの少ない上質な作りがボッテガの魅力です。
しかし、どんなに丈夫な製品でも長年使用していると劣化は避けられません。大事なお財布をずっと使っていきたいと思っている方は「適切な修理」をしながらメンテナンスを行うことがとても重要です。
このコラムではボッテガ・ヴェネタの中でも特に修理専門店に相談を寄せられることが多い「お財布」や「コインケース」などの革小物の修理について、修理事例を交えて解説していきます。
修理前と修理後でどのように変わるかも分かるため、今後自分が修理を依頼する際の参考になるはずです。お手持ちのボッテガ・ヴェネタを修理したい!と思っている方は必見ですよ。
ボッテガのお財布の種類
ボッテガ・ヴェネタにはさまざまなデザインの財布やコインケースがありますが、ここでは王道の2つのデザインについてご紹介します。修理に出そうと思っているボッテガの製品デザインを知っておくことで、スムーズな形で修理をスタートさせてくれる可能性があります。
◼︎イントレチャート
「イントレチャート」とは、ボッテガベネタが誇る伝統的な手編み革細工です。細く裁断した平らなレザーストリップを、職人が一つ一つ手作業で編み上げていく技法で、非常に手間と時間がかかります。編み上げられた革の模様は、ボッテガベネタの代名詞的なデザインとなっています。
この手編みの技術は、創業者の両親がヴェネツィア地方の伝統的な被り物の製法から着想を得て生み出されたもの。一見シンプルな編み目ですが、製品によって編み方のパターンや組み合わせ方が変わるため、ひとつひとつ異なる表情を見せます。耐久性と上品な質感が特徴で、長年にわたって愛用できる逸品として高い人気があります。
◼︎カセット
「カセット」は、1960年代後半に発表されたボッテガ・ヴェネタを象徴するウーヴンレザーのデザインの一つです。カセットの編み込みは、ボッテガ・ヴェネタ独自の「インレチャート」手法で行われており、職人が一本一本手作業で編み上げていく工程は変わりません。
カセットの場合は、正方形を基本形状とした幾何学的な編み込みパターンが特徴的で、イントレチャートと比べてシンプルながらもエレガント、モダンな雰囲気を醸し出しています。
自分の財布やコインケースのデザインを知った上で、受付やリペア担当の方に伝えてみましょう。
「イントレチャートの〇〇を修理していただきたいのですが…」
「カセットの〇〇が色落ちしてしまって…」
などと伝えるとよりスムーズに修理をお願いできるのでおすすめです。
【どんな箇所を修理できる?】ボッテガの財布を修理するとしたら
ボッテガの財布を修理しようと思った時に、どこまで修理がお願いできるのか分からないことも多いはずです。
基本的にはあなたが直したいと思っている傷、汚れの修理はもちろん、ファスナー交換、縫い直し、部分補修など、製品の状態に合わせた修理を行ってくれます。ただし、お手持ちの財布やコインケースの状態によっては修理が難しい場合もあります。修理が可能かどうかを確かめる意味でもまずは相談やお問い合わせをしてみても良いかもしれません。
修理に出すと、見た目がよくなることはもちろん、修理する内容によっては目に見えない部分の補強なども行われるため、修理後はかつての品質を取り戻すことができます。
それでは実際に、修理専門店で行われた修理を事例と一緒にみていきましょう。
修理実例1|黒ずみ、ボールペン汚れ【ボッテガ・グリーン】
最初の依頼は、【ボッテガ・グリーン】と呼ばれるアイコンカラーを使用したお財布(ミニウォレット)です。バッグに入れていた際にボールペンなどで汚れてしまいペン汚れがついています。汚れを綺麗にして欲しいという依頼でした。
修理後 ▶︎ ペン汚れが目立たないほど綺麗に!
ボッテガに限らず明るい色はシミやペン汚れのカバーが完全には難しいことが多いですが、ここまでキレイにカバーできました。時間が経つにつれて汚れもどんどんと取れなくなっていきます。汚れに気がついた時点で修理を検討されると、元の状態に近い形かつリーズナブルに修理を依頼いただくことが可能です。
修理実例2|財布の縁回りのパイピングダメージ
財布でもバッグでも、角や縁(フチ)回りはどうしても剥げてしまったり、ダメージを受けてしまいやすい箇所です。このままダメージを放置して使用を続けていると、パイピングの下にある継ぎ目などにも影響が出てきますので注意が必要です。
修理後 ▶︎ パイピングの交換で元通りに!
今回のような縁(フチ)回りのパイピングは、部分的に補修するよりも全周交換する方が綺麗になるため、パイピングの交換を行っています。写真の通り、ファスナーのよれもパイピング交換の際に縫製で綺麗にしたり、ファスナー自体の交換も可能です。補修をすることでより長く使用することができるのでおすすめです。
修理実例3|財布全体に広がる色落ち、色剥げ
全体的にスレができてしまったのでスレを直して欲しいというご依頼です。お財布の状態を見ると、かなり色味が落ちてしまっています。このまま使い続けることもできますが、何より見た目が気になってしまう方も多いのではないでしょうか。
修理後 ▶︎ 外側をフルカラーで補色することで財布が蘇ります!
今回のようなボッテガのイントレチャートは、かなり擦れがあったとしても比較的綺麗に色が入るため、擦れがあったとは分からないような状態まで修理を行うことができます。スレによる色落ちや色剥げがあったとして、諦めずにまずはご相談ください。このボッテガの財布のように綺麗な状態に蘇らせることができるかもしれません。
修理実例4|外側の全体的なスレ、色落ち【コインケース】
外側が全体的に擦れてしまうほど使い込まれたコインケースをご依頼いただきました。この場合は外側をフルカラーで補色する形で対応をいたしました。
修理後 ▶︎ 鮮やかな色(ブルー)が復活しました!
外側を全体的に塗り直すことで元の綺麗な色味に生まれ変わりました。全体的なスレで色落ちが起きていてもここまで修理が可能です。また、スレを放置してしまうとパイピングや編目が破れる原因となります。傷の浅いうちに早めにご相談をおすすめします。
修理実例5|ファスナーの引き手ちぎれ【パーツ作成・パーツ交換】
財布・コインケースのファスナーは開閉するたびに強い力が加わるため、引き手の革部分がちぎれてしまうことがあります。完全にちぎれてしまうと開閉に支障が出て使えなくなってしまうため、ちぎれそうな気配を感じたら早めに修理を検討しましょう。
修理後 ▶︎ パーツ作成(交換)で使いやすい引き手が手に入ります!
引き手がどのくらいダメージを受けているかにもよりますが、ここで紹介した事例の場合は「パーツを作成して交換する」ことで、ボッテガの財布を使い続けられる修理ができました。
ダメージが少ない場合は、縫製で対応する場合もあります。パーツを一から作成となると少し彫金もかかってしまいますが、その分破れにくくちぎれにくい引き手が手に入るのでおすすめです。ただし、元々付いていたパーツと同様のものに仕上げて欲しいという場合には購入した正規店での修理をお願いする必要があります。ブランドのロゴなどが入っているような特殊なパーツの場合、同様のものを修理専門店で作成することは難しいためです。正規パーツでの修理を希望する場合には注意が必要しておきましょう。
このように、この5つの事例だけでなく、財布の端の擦れ傷、剥がれの補修 ・バッグの底の擦り減りの補修 ・ファスナーの交換 ・ベルトの穴あけ直し ・合皮の傷補修 など、幅広い依頼に対応しています。
【メンテナンスとして】クリーニングメニュー
職人技が光るボッテガ・ヴェネタの製品も、長年の使用で革自体に汚れが付着して、元の色とは変わってしまうこともあります。特に財布やコインケースなど日常的に手に触れるものは、修理に加えて、定期的にクリーニングを活用することをおすすめします。革製品のプロが一点一点丁寧にクリーニングをおこない、ボッテガ製品の美しさを蘇らせてくれるでしょう。
・オイルや汚れを完全に落とす高度なクリーニング
・擦れや小さな傷には、特殊ワックスを用いて補修
・シミや変色には、安全な溶剤で徹底除去
・乾燥した革にはコンディショニング剤を浸透させ、柔らかさを取り戻す
また、金具の研磨やステッチの補修なども、要望に応じて対応してくれます。
まだまだこれからも使い続けたいと思う製品であればなおさら、日々のメンテナンスに加えて、定期的にクリーニングに出すことも大切です。あなたの大切な思い出の品を綺麗に保ち続けられるようにプロの力を借りてメンテナンスをしておきましょう。
ボッテガ製品を修理するなら修理専門店へ!
このコラムではボッテガ・ヴェネタの財布やコインケースの修正について、実際の修理事例を見ていきました。あなたがお持ちの財布やコインケースがもしも同じような状態であるならば、綺麗に修理を行なってくれるでしょう。
修理専門店【リペアシング】は女性職人のみが在籍するリペア工房で、女性が思う細かなニュアンスなど再現することが得意としています。相談やお問い合わせもLINEから気軽にできるため、近くに住んでいなかったとしても全国どこからでも修理・クリーニング依頼が可能です。
自宅にあるボッテガ・ヴェネタの財布やコインケース、もう一度使いたい…!と思っていたなら、ぜひ一度修理専門店へ相談してみましょう。あなたの愛用品が綺麗になって戻ってくる日も近いかもしれません。
店舗名:REPAIR THING
所在地:〒730-0017 広島県広島市中区鉄砲町8-15 キシモトビル401
電話番号:082-500-5160
営業時間:10:00 – 18:00(日・月曜休業)
https://www.repairthing.jp/
店頭への直接持ち込み、郵送での修理受付が可能です。
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営業時間 10:00 - 18:00(日・月曜休業)