ルイ・ヴィトンを長く綺麗に長く使うにはブランド専門の修理店を活用しよう
思い切って購入したルイヴィトン(Louis Vuitton)のバッグやお財布。大切な人からの贈り物としてもらったものや、ご家族から譲り受けたものもあるかもしれません。
大切にしていた思い入れのあるアイテムであるからこそ、使わずに保管しておいて気がついたら…なんてこともよく聞きます。また、長年使い続けてきたからこその汚れやトラブルなどもあるはずです。
あなたの大切なルイヴィトンのバッグやお財布がボロボロになってしまったから…と諦めてしまう前に、「修理すること」を考えてみませんか。
このコラムでご紹介するヴィトンと同じ状態であるならば、あなたのルイヴィトンは直せるかもしれません。実際の修理事例も交えながらご紹介していきます。それでは行ってみましょう。
ルイヴィトン、こんな状態で諦めていませんか?
大切に持ち続けてきたルイヴィトンのバッグやお財布。高級ブランドであり、職人技が光る丈夫で美しい製品ですが、どんなに精巧な製品でも使い続けることで革がへたってしまったり、強度が弱くなるものです。今回は修理専門店である「リペアシング」に寄せられるよくあるお悩みをピックアップしてみました。
◼︎長年使って傷んでしまった
長年愛用しているルイヴィトンの製品は、使用頻度が高いほど傷みやすくなります。特に、ハンドルや角、底などの負担がかかる部分は劣化が早く進みがちです。しかし、専門的な修理を行うことで、革の補強や張り替えなどが可能です。定期的なメンテナンスをおこなうことで製品の寿命を延ばすことができます。
◼︎保管が悪く、変色・劣化してしまった
長持ちすると言われているルイヴィトンのような高級ブランドでも、適切な保管方法を知らずに放置してしまうと、製品も変色や劣化の危険にさらされます。特に直射日光や湿気にさらされると、レザー(革)やキャンバス地の変色や劣化が進行します。このような場合、修理専門店では、クリーニングや色の復元処理を行い、可能な限り元の状態に近づける努力をしてお客様の要望にお応えしています。
◼︎カビが生えてしまった
湿気の多い場所での保管や、濡れたまま放置してしまうことでカビが発生する可能性があります。カビは見た目だけでなく、製品の強度にも悪影響を及ぼします。もしもカビが発生してしまったら、自力で処理するのではなく専門的なクリーニングをおすすめします。クリーニングでカビを除去し、防カビ処理を施すことで再発を防ぐことも可能です。
◼︎汚れがひどく、スレ・傷・破れなどもできてしまった
日常的な使用で避けられない汚れやスレ、傷、破れです。これは愛用品として使用しているからこそのお悩みでもあります。しかし汚れやスレ、傷、破れは、そのままにしておくとルイヴィトン製品の価値を大きく下げてしまいます。このような場合は、修理専門店での丁寧なクリーニングや補修作業により、多くの場合これらのダメージを目立たなくしたり、修復したりすることが可能です。一見、もうどうにもなら無さそうなダメージでも正規店や修理専門店に持ち込むと、綺麗に修理を行ってくれる場合もあります。諦める前に相談をしてみましょう。
◼︎オークション・フリマアプリなどで購入したが、状態が悪かった
最近ではオークションやフリマアプリなどの中古市場でブランド製品を購入される方も少なくありません。ただし、購入したルイヴィトン製品は、予想以上に状態が悪いことがあってがっかりする場面もあるかもしれません。そんな時でもすぐに諦める必要はありません。専門的な修理サービスを利用することで、多くの場合、製品の状態を大幅に改善することができます。さまざまな修理専門店で修理事例が出されていますので、手元のヴィトンの状態に近いものを参考にして、修理後のイメージをするのも良いでしょう。同じような状態から修復した実績がある修理専門店に頼んでみるのがおすすめです。
◼︎ルイヴィトン直営店に修理を断られてしまった
ルイヴィトンの直営店(正規販売店)では、製品の状態や年代によっては修理を受け付けてもらえないことがあります。しかし、そのような場合でも専門の修理店ではより幅広い修理オプションを提供しており、直営店(正規販売店)で断られた場合でも、製品を蘇らせる可能性があります。修理専門店の経験豊富な職人の技術を借りることで、愛用のアイテムに新たな生命を吹き込むことができるでしょう。また、修理専門店は直営店よりも修理費用を抑えられたり、納期が早かったりなどの利点もあります。ルイヴィトンの直営店(正規販売店)での修理が難しかったとしても、修理を諦めずに相談してみてくださいね。
よくある修理依頼|ルイヴィトンでお問い合わせがある修理箇所
ここからは修理専門店に寄せられるルイヴィトン製品のよくある修理依頼をご紹介します。
修理部位によって、修理内容やその方法も異なります。
ルイヴィトン製品の主な修理内容とその流れ
ルイヴィトンの製品は高級で耐久性があるものの、長年の使用や保管状態によってはさまざまな問題が生じることがあります。以下に、よくある修理内容とその詳細、料金の目安をご紹介します。
◼︎持ち手(ハンドル)の修理
ヴィトンのバッグやトートバッグの持ち手(ハンドル)は、頻繁に使用される部分であり、摩耗などで損傷が生じやすい箇所といえます。
持ち手の修理には主に以下のようなケースがあります:
1)表面の擦れや傷の修復
軽度の擦れや傷は、専用のクリームや染料を使用して修復することができます。この場合、比較的低コストで対応可能です。
2)持ち手(ハンドル)の巻き直し・コバ修理
使用頻度が高いと、持ち手を包む革が摩耗してきます。この場合、新しい革で巻き直す作業が必要となります。また、持ち手部分の「コバ」のコーティングなどが剥がれる場合もあります。コバの修理をすることで元のような美しい持ち手が蘇るでしょう。
3)持ち手(ハンドル)の完全交換
損傷が著しい場合や、芯材まで劣化している場合は、持ち手全体を交換することになります。この場合、最も高額な修理となりますが、バッグの寿命を大幅に延ばすことができます。持ち手がちぎれそうであったり、ほつれて中が見えている状態であれば、交換をおすすめします。
修理費用は、損傷の程度やバッグの種類、使用する材料によって変動します。特殊な素材を使用している場合は、高額になるケースやその素材とは別のものでの修理をおすすめされる場合もあります。
◼︎ファスナーの修理
バッグや財布などに使用されるファスナーは、開け閉めのため頻繁に操作されるため、故障や動作の不具合が生じることが多々あります。ファスナーの修理は、新しいファスナーに交換して引手を付け替えるケースが一般的です。
ファスナーの修理には以下のような流れで作業を行います:
①古いファスナーの取り外し
慎重に修理が必要な既存のファスナーを取り外します。この際、周囲の生地や革を傷つけないよう細心の注意を払っています。
②新しいファスナーの取り付け
製品に合わせて、適切なサイズと色のファスナーを選び、丁寧に縫い付けます。
③引手の取り付け
多くの場合、元の引手を新しいファスナーに取り付けます。そのため、引き手は処分せずに持ち込みましょう。引手自体に問題がある場合には、新しい引手に交換することもあります。
④動作確認
取り付け後、スムーズに開閉できるか、引っかかりがないかなどを入念にチェックします。職人のチェックが完了し、問題がないものがあなたの手元に戻ってきます。
ファスナーの修理費用は、ファスナーの長さや種類、製品の構造によって変わります。また、引き手についてはそのまま使用することが多いため、捨てずに保管しておきましょう。
◼︎色褪せ・色抜け
ヴィトン製品は、ヌメ革など特定の素材や加工を使用しており、経年変化を楽しむことができるようになっています。その一方で、時間とともに色褪せや色抜けが生じてしまうこともあるでしょう。色褪せや色抜けの修理については素材やアイテム、その製品状態によっても異なるため、正確な価格を示すのは難しいですが、無料相談でどのくらいの費用がかかるのか概算を教えてもらうことができます。まずは相談をしてみることもおすすめです。
色の復元作業(補色)には以下のようなステップが含まれ、塗り直しや塗り替えを行います。
以下は修理専門店「リペアシング」での例です:
①クリーニング
まず、製品を丁寧にクリーニングし、汚れや古い顔料を除去します。
②下地処理
必要に応じて、顔料が均一にのるよう下地処理を行います。
③補色作業
専用の顔料を使用して、慎重に色を付けていきます。この際、元の色にできるだけ近づけるよう、細心の注意を払います。
④仕上げ
補色後、保護剤を塗布して色落ちを防ぎ、艶(ツヤ)を出します。
料金は製品の大きさや素材、色の種類によって大きく変わります。小さな財布の部分的な塗り直しであれば比較的リーズナブルに抑えることができ、大きなバッグ全体の塗り替えになると費用が高くなります。修理専門店の価格表・料金表などを参考にしてみると良いでしょう。
【参考】修理専門店「リペアシング」価格表
https://www.repairthing.jp/price
◼︎金属パーツのメッキ剥がれ
金属パーツのメッキ剥がれは、ヴィトンのアクセサリーやハンドバッグによく見られます。再メッキ加工は専門的なスキルが必要であるため、業者によってはできない場合もあります。金属パーツの大きさや数などにもよりますが、料金は1カ所2,000~6,000円程度が相場です。
メッキ修理の工程は以下のようになります:
①パーツの取り外し
可能な場合、金属パーツを製品から取り外してから作業します。
②表面処理
古いメッキや酸化物を除去し、表面を滑らかにします。
③メッキ処理
電気メッキや化学メッキなどの方法で、新しいメッキを施します。
④仕上げと再取り付け
メッキ後、必要に応じて磨きをかけ、製品に再び取り付けます。
メッキ修理の料金は、パーツのサイズや数、メッキの種類(金メッキ、銀メッキなど)によって変わります。小さなバックルや金具であれば比較的安く、大きなチェーンやロゴプレートになると修理費用がかかることもあります。
◼︎ショルダーベルトの修理
ショルダーバッグやハンドバッグのショルダーベルトは、頻繁に使用されるため、摩耗による破損や劣化が生じやすい部分です。変色やひび割れ、千切れなど、さまざまなダメージが起こります。修理をおこなうことで再度使用できるようになるため、ショルダーベルトに問題が発生したらすぐに修理を検討しましょう。
ショルダーベルトの修理には以下のようなケースがあります:
1)部分的な修復
軽度の擦れや小さな亀裂の場合、部分的な修復で対応できることがあります。取り替えなどの必要もない場合は、費用もそこまでかからず納品までの日数も短い修理が可能でしょう。
2)縫製の補強
ショルダーベルトのステッチが緩んでいる場合や、部分的に縫い目がほつれている場合は、縫製の補強を行います。縫い直しすることで、元の状態に近い見た目に戻すこともできるでしょう。
3)ベルトの完全交換
損傷が著しい場合や、見た目の美しさを重視する場合は、ベルト全体を交換することになります。この場合、新しい革を使用し、元のデザインに合わせてパーツを製作します。ショルダーベルトの長さや幅、使用する革の種類によって修理金額は変動します。
4)金具の修理や交換
ショルダーベルトの金具部分が破損している場合は、金具の修理や交換も必要になります。この場合、ベルトの交換に追加で費用がかかることがあります。元々付いていた金具が使える場合もあるので、自己判断で処分せずに修理に持ち込みましょう。
ルイヴィトン製品の状態や修理部位によっては工程や流れが異なる場合もありますが、修理にはさまざまな工程があります。また、製品の種類や年代、損傷の程度、使用する材料などによって修理費用が変わる可能性があります。
修理を希望する場合に重要なのは、信頼できる修理店で詳細な診断を受け、適切な修理方法と料金の見積もりを得ることです。ルイヴィトンの直営店での修理と、専門の修理店での修理では料金体系が異なることもありますので、必要であればどちらも見積もりを取ってみましょう。適切なメンテナンスと修理により、大切なルイヴィトン製品を長く愛用し続けることができますよ。
ここまでキレイになります!ルイヴィトンの修理事例
ここからは修理専門店「リペアシング」がおこなってきたルイヴィトン製品の修理事例をご紹介します。ルイヴィトンの製品は高級で耐久性がありますが、長年の使用により様々な問題が生じます。しかし、適切な修理を行うことで、驚くほど美しく蘇らせることも可能なのです。
それでは実際のルイヴィトンの修理事例をご紹介します。
◼︎修理事例|持ち手のコバ溶け・剥がれ《Case1》
ルイヴィトンのバッグで最もよく見られる問題の一つが、持ち手のコバ溶けや剥がれです。長年の使用や汗、雨などの影響で、持ち手の端部分(コバ)が劣化し、べたつきや剥がれが生じることがあります。この事例では、持ち手が著しく劣化し、コバ部分が溶けてべたついた上に一部がボロボロに剥がれてしまっていました。
修理では、古いコバを丁寧に除去し、新しいコバ材を塗布して成形しています。その後、専用の塗料で色を整え、最後に保護剤を塗布しました。
After|ボロボロに剥がれてしまった箇所も綺麗になりました!
修理後は、新品同様の美しさと強度を取り戻し、持ち手が生まれ変わったかのようになりました。
◼︎修理事例|持ち手のコバ溶け・剥がれ《Case2》
持ち手のコバがベタつくとのご依頼をいただいたものです。こちらはすでにコバが溶けてしまっており、ベタベタになっておりました。コバのベタつきをなくすため、今あるコバコーティングを綺麗に拭き取ってから修理を進めております。
After|ベタベタだったコバも綺麗に修復されています!
比べてみると一目瞭然ですが、コバ部分がとても美しくなっています。また、コバが溶けてしまうと洋服について落ちなくなってしまうことがあります。少しでも柔らかくなってきたり、ベタついてきたらすぐに修理のご相談をおすすめします。ボロボロになったコバも綺麗に修理が可能です。
◼︎修理事例|持ち手のコバ溶け・剥がれ《Case3》
持ち手もさまざまな種類があり、この事例では持ち手の断面のコーティングされたコバ部分が太い特殊なデザインでした。『持ち手の断面が溶けてしまった…。』とのご依頼をいただき、完全に溶けて剥がれてしまっていたコバをしっかり除去をして、コバの塗り直しをしています。
After|バッグの色味と同じ美しい黒色のコバに生まれ変わりました!
通常より太い特殊なデザインのため、がたつきやスジが出ないよう注意しながらコバ剤を塗っています。ここまでダメージがあっても綺麗になります!
◼︎修理事例|革パーツ、取手のちぎれ
頻繁に使用される革パーツや取手は、時間とともに劣化し、最悪の場合ちぎれてしまうことがあります。この事例では、ハンドルが根元から千切れてしまっていました。
修理では、まず損傷した部分を慎重に取り外し、新しい革パーツを用意しました。元の色と質感に合わせて革を染色し、丁寧に裁断・成形しました。その後、特殊な接着剤と縫製技術を用いてバッグ本体に取り付けました。
After|ちぎれていた箇所も美しく修復されています!
修理後は、ちぎれた痕跡が全くわからないほど美しく仕上がり、強度も十分に回復しました。
◼︎修理事例|カードケースのコバ剥がれ
ルイヴィトンのモノグラム柄の財布やカードケースは、長年の使用によりコバ(縁)部分が剥がれてしまうことがあります。この事例では、縁のコバが剥がれ糸もほつれていましたが、コバのコーティングと縫い直しをさせて頂きました。
修理では、剥がれたコバ部分を丁寧に除去し、専用のコバ材を使用して新しいコバを成形しました。乾燥後、元の色に合わせて染色を行い、最後に保護剤を塗布して仕上げました。
After|コバコーティングが蘇りました!
修理後の財布は、コバ剥がれが起こっていたとは思えないほどきれいに仕上がり、以前よりも耐久性が向上しました。お客様からは「まさか、ここまで綺麗になるなんて!」とお喜びの言葉をいただいています。
塩ビが使われているシリーズはコバ部分が擦れたまま使っていると、塩ビ部分まで欠けてきてしまいます。ダメージが広がる前に修理に出されることをおすすめします。
◼︎修理事例|ヴィトンのバッグ 内装交換
長年使用したバッグは、外側だけでなく内装も劣化することがあります。この事例では、内装に使われている素材が著しく汚れ、一部がボロボロに破れてしまっていました。
After|内装を交換し、縫い直しで綺麗な状態に!
修理では、古い内装を慎重に取り外し、新しい生地で内装を一から作り直しました。ポケットや仕切りなども元のデザインを忠実に再現し、丁寧に縫製しました。元々使用されていた内装は合皮でできており、合皮は経年でどうしても劣化してしまいます。そのため「シャンタン生地」にて内装交換を行い、時間が経っても使い続けられるようにと、させていただきました。
修理後は、まるで新品を購入したかのような清潔感あふれる内装に生まれ変わり、バッグ全体の印象が大きく改善されました。
◼︎修理事例|ヴィトンのファスナー部分 破れ
ファスナー周りは、頻繁に力がかかるため破れやすい箇所です。この事例では、『ファスナーが破れてしまったため、交換をお願いします』とバッグ口の修理についてご依頼をいただきました。
After|ファスナー部分の破れも無くなり、再度使用できる状態に!
ファスナーテープが完全に破れてしまっているため、新しいファスナーと交換しています。その際に、元のファスナーを縫いほどき、新しいものと交換して縫い直しを行なっています。
修理後は、破れていた痕跡がほとんどわからないほどきれいに修復され、ファスナーの動きもスムーズになりました。
ファスナー交換の際、ブランドの引き手が残っている場合は、新しく付けるファスナーへ「引き手の移植が可能」です。 引き手を紛失してしまっている場合は、革での作成やこちらでご用意できる形に限り、金属の引き手を別途お付けすることも可能です。
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