白革バッグや財布の汚れ落としは”プロにおまかせ”がおすすめな理由
白革のバッグや財布は、エレガントで上品な印象を与える人気のアイテムです。特に高級ブランドの白革製品は、多くの人々に愛されていますし、何より輝きを感じるのではないでしょうか。しかし、その「白」という色味特有の美しさを保つためには、適切なケアとメンテナンスが欠かせません。
気がつけば汚れていたり、黒ずんでいたり…などトラブルが目に見えやすいこともあり、お困りの方もいらっしゃるはずです。そのまま放置しておくと、元の白革の良さを損なってしまうため、気になり始めたら対策が必要です。
このコラムでは、白革バッグや財布のお手入れ方法や、プロの修理専門店による修理サービス(リペアサービス)について詳しく解説していきます。
お気に入りの白革バッグや財布を長く使い続けられるように、このコラムをぜひ参考にしてみてくださいね。
白革バッグのよくあるお困りごと4選
まず始めに白革バッグやお財布をお持ちの方から寄せられるよくあるお困りごとを集めてみました。白革製品を愛用している方なら、このあとご紹介する3つのような悩みに直面したことがあるのではないでしょうか。これらの問題は、あらゆる白い革はもちろん、耐久性に優れたつくりをしている高級ブランドの製品であっても例外ではありません。
白革のお困りごと①汚れ
白革製品の最大の敵と言っても過言ではないトラブルが「汚れ」です。日常的な使用によるホコリや汗、化粧品の付着など、様々な原因で汚れが発生します。白革は特に汚れが目立ちやすいため、こまめなケアが必要です。
万が一誤って、食べ物や飲み物をこぼしてしまった場合にはすぐに拭き取るなどの処置もお忘れなく。
白革のお困りごと②黒ずみ
日常的に使用していくことによって、バッグの縁や持ち手部分が黒ずむことがあります。これは、汗や皮脂、衣服との摩擦によって引き起こされる現象です。白革の財布も同様に取り出す際に、使用する際に汚れが付着する可能性があります。
使用した後は清潔な布で拭き取るなど細かなメンテナンスをしていくことで、黒ずみを最小限に抑えることができるでしょう。
白革のお困りごと③色移り
この「色移り」も、白革特有のお悩みの1つです。他の色の衣服やアクセサリーとの接触により、白革に色が移ってしまうことがあります。特にデニムやダークカラーの衣類との接触には注意が必要です。
色移りを放置しておくと、元の色味には戻りませんので色移りに気がついた時には早急にプロに相談することをおすすめします。
白革のお困りごと④黄ばみ
「黄ばみ」は時間の経過とともに、徐々に起こります。これは、日光や空気中の酸化物質の影響によるものだと言われています。また、適切な手入れを怠ると、この黄ばみは加速してしまいますので、日々のメンテナンスが大切です。
このように、使用していると避けられないことがお困りごととして挙げられています。少しの変化が分かりやすい白革は適切なお手入れやメンテナンスをすることで、長く使い続けることができますので、可能な限り使用時・使用後に手を加えてあげることをおすすめします。
白革バッグ・財布が汚れてしまったら
さて、お気に入りのバッグが本当に汚れてしまった場合、あなたならどうしますか?
もしも綺麗な白色を保ちたいのであれば、間違ってもそのまま放置するのではなく、すぐに対応をしましょう。そうすることで白い革を綺麗に守ることができます。
自分で白革バッグ・財布の汚れ落としを行うのはあり?
自分で白革のバッグや財布を綺麗にすることを一番に思い浮かべるかもしれませんが、それはおすすめしません。なぜなら白革は扱いがとても難しい革の1つだからです。汚れの落とし方を間違ってしまうと、今より状態がひどくなってしまうこともよくあります。
さらに言えば、その状態からプロに修理をお願いするとなると、本来かかる費用よりも高額になってしまう可能性さえあります。
自分で白革を扱うと起こり得ること
また、何も知識を持たないままで自力で不適切な方法で白革を扱ってしまうと、以下のようなリスクがあります。
・白革の変色や変質
・表面にダメージが表れる(水シミなどができてしまうことも)
・カビの繁殖(より酷いダメージとなってしまいます)
これらのリスクを避けるためには「適切な知識」と「修理技術」が必要です。特に高価なブランド製品の場合、自信がない場合は自分で処置をして後悔することもあるかもしれません。自己流の処置でショックを受けるより前に、専門家に相談することをおすすめします。
白革のバッグやお財布の汚れや黒ずみ、色移り、黄ばみをどうにかしたいのであれば【プロにお願いすること】が最もおすすめです。多くのブランドバッグや革製品の修理を取り扱う修理専門店のプロであれば、お気に入りの白革を綺麗な状態にしてくれるでしょう。 |
プロがおこなう白革バッグ・財布の修理
それではプロの白革バッグ・財布の修理サービスについてみていきましょう。
専門家による修理サービスには、主に以下の2つがあります。
(1) 汚れ取り・クリーニング
プロのクリーニングサービスでは、革の種類や汚れに応じた適切なクリーニング方法を選択し、汚れを落としてくれます。その際には特殊なクリーナーや技術を用いておこなうため、通常では落としにくい汚れも効果的に除去してくれる可能性が高いです。
このクリーニングで大体の汚れを落とすことが可能です。それでも汚れが落ちない場合には、次の染め直しを行います。
(2) 染め直し(補色・カラーリング)
汚れが落ちない場合や、色あせが著しい場合は「補色(ほしょく)」や「カラーリング」をおこないます。白革に付いたボールペン汚れなどが落ちない汚れに当たります。そのような落ちない汚れがある場合にはプロの技術者・リペア職人が補色をおこなうことで、革の色を均一に整え、新品同様の見た目に仕上げます。
この補色で大事なことは「色づくり」であり、この色づくりにプロの技が詰まっています。ただ単純に同じ色をつくるだけなく、塗った時の周りの色とどのように馴染むかを想像し、乾かした後にも違和感が残らないような色味を追求しながら作業をおこないます。
そのプロの目線で補色が行われるからこそ、色が変わってしまった白革バッグや財布が綺麗になって戻ってくるわけです。
白という色味もあり、自分で補色を行うとなると粗が目立ってしまう可能性もありますので、綺麗にリペアをしたいのであればプロにお願いしましょう。
また、修理をお願いする際には大きく分けて「正規販売店のリペアサービス」と「修理専門店」の2つが選択できます。多くの高級ブランドは、自社製品に対する専門的な修理サービスを提供しており、これを正規店のリペアサービスと呼ぶことがあります。正規店ならではのそのブランドお抱えの熟練した職人が修理をしてくれますので、購入した正規販売店に相談に行ってみるのも1つの手です。ただし、状態によっては修理を断られる場合もあります。
正規店で修理を断られた革製品でも、修理専門店であれば修理が可能な場合もありますので、諦めずに問い合わせてみましょう。比較的リーズナブルに、早く手元に白革のバッグや財布が戻ってくるのも修理専門店に修理をお願いする利点の1つです。
修理専門店の白革バッグ・財布の修理を大解剖!
では、実際の白革バッグ・財布の修理事例をご紹介します。修理専門店REPAIR THNIG(リペアシング)でおこなったものの一部がこちらです。
【白革バッグ】実際の修理事例
高級ブランドCHANEL(シャネル)の白革ハンドバッグの修理事例です。このバッグは日常的に使用していたことでロゴマークの凸部分の革がスレて汚れてしまっていました。黒が
目立ち始めていたので、このタイミングで修理に出されたようです。
CHANEL(シャネル) ハンドバッグ 白革バッグ
結果、バッグのロゴマークは美しく生まれ変わりました。中央に配置されているロゴマークだからこそ、綺麗になることで見た目の印象も向上します。
BOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ) イントレチャート 白革バッグ
修理前は黒ずみのせいで使用感が目立つ状態でしたが、修理後は色味の黒ずみがなくなり、美しさを取り戻しました。ボッテガのイントレチャートの黒ずみも修理専門店のリペア職人にかかれば、このように綺麗な状態に元通りです。
【白革財布】実際の修理事例
有名ブランドLOEWE(ロエベ)の白革のミニウォレットの修理事例を紹介します。この白革財布は、毎日使用していたことによる全体的な汚れがあったことと、一部黒く汚れている箇所があり、その部分が目立っていました。
LOEWE(ロエベ) 白革財布 白革ウォレット
まずは全体的な汚れは、革専用のクリーナーを使用して汗や皮脂などを丁寧に落とし、黒ずみを無くした上で、汚れが残る部分については補色にてカラーリングをおこないました。この修理により、財布は新品同様の見た目に戻りました。
BOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ) イントレチャート 白革財布 白革ウォレット
こちらのボッテガの白革の長財布も黒ずみが目立っていましたが、綺麗に汚れが落ちたことで白い革の持つ美しさを取り戻しました。
また黒ずみなどの色味のトラブルだけでなく、経年の使用で財布の側面のコバ部分が割れていました。そのため、合わせてその部分の修理もおこない、さらに長く使用ができるようになりました。
もしも、白革の色味のメンテナンス以外の箇所についても問題がある場合には、同時に相談することで修理依頼を一度に済ますことができ、何度もお願いするよりも時間もコストも抑えることができるのでおすすめです。修理をお願いする前に白革の財布をしっかり点検して、問題が他にないかを確認することも良いでしょう。
CUCCI(グッチ) 白革財布 白革ウォレット ミニウォレット
白い革のバッグ・財布を修理に出すときに知っておきたいこと
白革バッグ・財布を修理に出す際は、以下の点に注意しながら依頼をしましょう。気になることがある場合には事前に問い合わせてみることも大事です。
(1)信頼できる専門ショップを選ぶ
白革の取り扱いに精通した専門店を選びましょう。高級ブランド製品の場合、そのブランドの正規修理サービスを利用するのも良い選択肢です。
(2)修理内容を明確に伝える
気になる箇所や希望する仕上がりを具体的に伝えましょう。
(3)見積もりを確認する
作業内容と料金を事前に確認し、同意してから修理を依頼しましょう。
(4)修理期間を確認する
白革の修理は難易度が高い修理です。修理には時間がかかることがあるので、所要期間を確認しておきましょう。
(5)アフターケアについても質問、アドバイスをもらう
修理後の手入れ方法についてプロからアドバイスをもらっておくことも良いでしょう。アフターケアが適切にできれば、大切な白革バッグやお財布を長く綺麗に使うことができます。
【FAQ】白革バッグの汚れ落としでよくある質問
Q, 自宅で応急処置として汚れ落としをしても良いですか?
おすすめはしません。しかし、リスクがあることを理解した上で軽微な汚れであれば、自宅での応急処置は可能な場合もあります。その際には以下の点に注意してください。
・必ず革専用のクリーナーを使用する
・目立たない箇所でテストしてから使用する
・力を入れすぎずに優しく拭き取る
・水で濡らしすぎないよう注意する
自宅でのケアに少しでも不安がある場合は、プロに相談することをおすすめします。
Q, バッグ本体だけでなく、他の部分(持ち手・パーツなど)も綺麗にしてもらえますか?
はい、プロの修理サービスでは、バッグ本体だけでなく、持ち手や金具などの小物パーツも含めて総合的に修理を受け付けているところがほとんどです。ただし、修理をご希望の場合にはその旨をお問い合わせや修理を依頼するときに伝えておくことが無難でしょう。
Q, 白い革はどのくらい綺麗になりますか?
汚れの程度や種類、革の状態によって異なりますが、プロの技術を用いれば、かなりの程度まで美しさを回復させることが可能です。ただし、長年の使用による劣化や深刻な染みなどは、完全に元の状態に戻すことが難しい場合もあります。修理前に専門家と相談し、期待値を擦り合わせておくことが大切です。
白革バッグ・財布を綺麗にしたいならプロに相談を
白革バッグや財布は、適切なケアを行うことで長く美しく使い続けることができます。日常的なメンテナンスは自宅でも可能ですが、深刻な汚れや劣化が気になる場合は、プロの力を借りることがおすすめです。
多くの修理ショップ(修理専門店)やブランドの正規サービスでは、配送サービスも提供しているので、遠方の方でも気軽に利用することができます。大切な白革アイテムを長く愛用したい方は、定期的なプロのケアを検討してみるのも良いでしょう。
白革製品だからこそ出せるバッグや財布の美しさは、メンテナンスがあってこその賜物です。このコラムで紹介した情報を参考に、あなたのお気に入りの白革バッグや財布を大切にケアしていきましょう。白革の汚れが気になったら、汚れ落としは “プロにおまかせ” です。
店舗名:REPAIR THING
所在地:〒730-0017 広島県広島市中区鉄砲町8-15 キシモトビル401
電話番号:082-500-5160
営業時間:10:00 – 18:00(日・月曜休業)
https://www.repairthing.jp/
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